基本
生命維持に必要な最小のエネルギー代謝である基礎代謝や基礎代謝量計算式等を参考にして下さい。
基礎代謝基準値が高ければ脂肪が燃えやすく、低ければ燃え難くなります。
食事で摂取し余った糖質や脂質は体脂肪になります。体脂肪を減らすには食事のコントロールと運動による燃焼です。
体脂肪のエネルギー量は1g辺り約7.2kcalです。
子供の頃に太っていた人は白色脂肪細胞の数が多く、太りやすい体質になっています。
中性脂肪には脂肪をエネルギーに変える褐色脂肪細胞もあります。
体脂肪率を測定したり、肥満度も確認しましょう。
皮下脂肪型肥満は若い女性を中心に多く、内臓脂肪型肥満は中年男性に多いです。
最近よく耳にする内臓脂肪型肥満には注意が必要です。
インシュリンは食事により増えた血糖値を下げて一定に保とうと働き体脂肪を合成します。
血糖値は血液中に含まれる血糖の値の事で、健康な人の場合で70(80)〜130mg/dlの間を変動し、空腹時は正常型で100mg/dl未満で、食後2時間では140mg/dl以下です。
乳酸は素早くエネルギーが必要な激しい運動をする時に糖を分解してエネルギーの元になるATPを作る際に一時的に筋肉中に溜まる物質で、蓄積すると筋肉が酸性に傾き動き難くなり疲労物質と言われてきましたが、筋肉を動かすエネルギーの源にもなっているので最近では疲労回復物質等とも言われています。
標準体重や適正エネルギー量についても探求してみて下さい。
目標摂取カロリー = 目標体重×25〜30
一日に必要なカロリーは、基礎代謝量の0.6倍です。
基礎代謝量×生活活動強度指数=1日のエネルギー所要量
生活活動強度指数は動作強度から求まります。動作強度≒メッツ値×1.1等の関係もあります。
リバウンドはダイエット後に体重が元に戻ってしまう現象で、繰り返すと痩せ難く太り易い体質になってしまい、食事制限のダイエット期間中に体重が減り難い「停滞期」は「ホメオスタシス」が働いて摂取エネルギーの減少に伴って消費も減少し体重が減らなくなります。
「レプチン」は脳の満腹中枢を刺激する物質で、脂肪細胞に脂肪が吸収されると分泌され、ダイエットで食事量を減らすと分泌量も減少してきます。
睡眠中はレプチンの値は上がります。
仕組み
痩せるには消費エネルギーより摂取エネルギーを減らす事が必要です。
食事をすると血糖値が上がります。インシュリンにより残った糖は脂肪細胞に送り込まれ肥満の原因ともなります。
肥満は白色脂肪細胞のの増殖と膨張によるものす。
エネルギー代謝の基礎代謝,食事誘導性熱代謝,生活活動代謝の消費エネルギーは順に60〜70%,約10%,20〜30%を占めます。
基礎代謝でも代謝の4割を占める筋肉では主に(中性脂肪が分解した)脂肪酸が使われています。
食事をすると消化吸収等時、食事誘導性熱産生(DIT)により熱くなったり,汗をかいたりします。
朝より夜に食べた方が太り易いのはDITは朝が最も多く、昼から夕方,夜になるに連れて少なくなって行くからです。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、寝ている間は副交感神経の働きが優位で、体を休息させ体に入っ来た栄養素を体内に貯蔵しようとする状態です。夜遅くに食べると体脂肪が蓄えられ易く肥満に繋がります。
体内には夜になると多くなるタンパク質 BMAL1があり、午後3時頃に最も少なく、22時〜翌2時までがピークになり、BMAL1の量が多い時に脂肪細胞に脂肪を溜め込む働きがあります。
糖質コルチコイドの分泌は早朝に一番多く、血糖値を上げて体が活動的にエネルギーを使えるようにします。
血糖値を上げる3つのホルモン:グルカゴン,アドレナリン,糖質コルチコイド
肝臓グリコーゲン,グリセロール,血中アミノ酸からのグルコースを補う為に、筋肉が分解されグルコースになります。
人の体え作る60兆個の細胞は毎日数新陳代謝で入れ替わっています。
1日5食ダイエットで空腹感によるストレスも減り、血糖値の急上昇を防ぎインスリンの分泌を抑え体脂肪を減らす事ができます。
食事でよく噛むだけでも、食欲(エネルギー摂取)の抑制と脂肪細胞の燃焼(エネルギー消費の増大)ができ、ダイエット効果が得られます。
水ダイエット:水を沢山飲むと体温が下がり、それを戻す為に体内のエネルギー消費量が増えて体脂肪が燃焼されます。
セルライトは脂肪組織に老廃物,水分等が溜まり、代謝の悪くなった物で、臀部や大腿部に多く、肌には凹凸が見られます。
女性ホルモンとダイエット:生理後の10日間程はエストロゲンの分泌が多く、内臓脂肪を分解し、ダイエットには適した期間です。生理前はプロゲステロンが増え、皮下脂肪を蓄えようとします。
エストロゲンの減少と女性の中年太り:エストロゲンは脂質代謝にも係っているので中年太りに関係し、エストロゲンの低下で満腹中枢を刺激する働きが減ります。
「ストレス太り」と言う言葉がありますが、ストレスで食事量が減って痩せてしまう人もいますし、食事量が減ってもホルモン分泌等に変化が生じて太る事もあります。
摂食障害は食べ物を極端に食べ過ぎてしまう過食症や,食べられなくなってしまう拒食症等の食行動の異常です。
低炭水化物ダイエット等で炭水化物の摂取量を減らすと悪玉コレステロール等の上昇に関係するようです。
メタボリックシンドロームは内臓脂肪型肥満の人に見られる状態です。
食事
糖質,脂質,蛋白質は生命の成長,維持に必要なエネルギー源となる重要な三大栄養素で、五大栄養素はビタミンやミネラルを加えたものです。
必須元素は主要元素(三大栄養素の有機化合物主要構成成分,主要ミネラル)と微量元素[微量ミネラル]です。
たんぱく質は重要な栄養素の一つです。たんぱく質を多く含む食品や野菜は毎食摂るようにましょう。
必須アミノ酸は体の中で作る事ができない物で、人には9種あり、食べ物から補給しなければなりません。
内臓の時計遺伝子のリセットは朝食にタンパク質を摂取する事です。
肉に含まれる蛋白質は筋肉等の体の大部分を作っています。筋肉量が減ると基礎代謝も減り体脂肪が燃焼し難い体になってダイエット効果も減少します。
炭水化物はエネルギー源として最も重要で、穀類等に多く含まれていて体内でブドウ糖等に分解され血糖と脳や筋肉の活動を支え、余ると肝臓のグリコーゲンや皮下脂肪等になります。
炭水化物は一1日に必要なカロリーが2,000Kcalの人の場合で300gになります。
糖類は糖アルコールを除く多糖類(グリコーゲン,セルロース)等の炭水化物で、糖質は炭水化物と糖の誘導体です。
糖質には単糖類,二糖類,多糖類(三糖類,少糖類・オリゴ糖)があります。
低炭水化物ダイエットは炭水化物(分解されて余った糖は脂肪として蓄積される)を多く含む主食等の摂取量を減らし、体内に溜った脂肪をエネルギーとして消費しようと言うダイエットです。
低カロリーダイエットを続けている時に糖質の量が不足していると、脳が飢餓状態と判断してしまい、脂肪を燃やすよりも蓄えるようになります。これを避けるには糖質摂取の割合を6割程にする必要があります。低カロリーダイエット等で上手くいかなかった人に隠れ肥満が多いようです。
外見的にも体重もBMIも標準以下でも、体脂肪率が軽肥満以上と判定される人は隠れ肥満で、その多くは内臓脂肪型肥満だと言われています。
低インシュリンダイエットは体脂肪を増やさないようにする食事法です。
GI値は炭水化物が消化されて糖に変化する速さを表した数値で、GI値の低い食品は血糖値の上昇が穏やかで太り難いです。
脂質は細胞膜の主要構成成分等でですが、余った脂質は中性脂肪として蓄積されます。
脂溶性ビタミンが不足するとカルシウムの吸収低下や肌荒れの原因にもなります。
脂質には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があり、コレステロールを増,減する働きをするものがあります。
不飽和脂肪酸には一価不飽和脂肪酸のn-9系と多価不飽和脂肪酸(必須脂肪酸)のn-3系,n-6系があります。
パーム油は油椰子の果肉から採取する油で、ヤシ油はココ椰子の実(ココナッツ)の種子の胚乳から採れます。
トランス脂肪酸はマーガリン,ショートニング等の硬化油を製造する過程等に発生しますが、ここ数年言われて使用の規制が増えています。
中鎖脂肪酸は体に脂肪が付き難いのが特徴ですが、エコナも「体に脂肪がつきにくい」(特定保健用食品)で販売されていました…
ダイエットではビタミンB群が必要で、摂取した栄養素を変化させて体を構成する材料にしエネルギーを取り出す代謝を効率的に行う事が重要です。
ミネラルは身体に関する組織構成や生理機能の維持調節に欠かせない成分で食物等から摂取する必要がありますが、欠乏症だけでなく過剰摂取にも要注意です。
食物繊維ダイエットにより食べ過ぎ,早食い防止や排便が促進されれば腸内環境は改善され、免疫力もアップし代謝の低下を防ぎ太り難くい体質に変わります。
間食や外食もなるべく控えるようにしましょう。
一日三食規則正しく、バランスよく30品目を目標に、食事配分は夕食を少な目にします。朝食,夕食や間食にも適切な時間があります。
痩せる食事には脂質だけでなく糖分も抑える事が必要で、摂り過ぎると体脂肪として蓄積されます。
塩分の利いた味の濃いおかず等になると食べ過ぎて御飯の量も増えてしまい、ダイエットにはマイナスです。
和食等の醤油や味醂・砂糖等を多めに使った濃口メニューではカロリーも高くなるので、だし汁,酢,香辛料,薬味・香味料等で工夫して、薄味にしカロリーを抑えます。
肉等の食事から摂る脂質を考慮すると、「調理や食べる時に使う油脂」は15g(135kcal)程が適量で、油を減らして調理する意識や工夫が必要です。
ドレッシングは和風ドレッシングやノンオイルドレッシングに、ポン酢等もお勧めす。
酒を飲むと食欲が増進されて消化能力が高まって食べ過ぎてしまいますが、飲酒時は脂質,糖質の多い高カロリーのメニューは避けましょう。
運動
ウォーキング等の有酸素運動をして体脂肪を燃焼させます。
やや速歩(速度は約5.6km/時)なら、1kgの体脂肪の燃焼に必要なエネルギー7200kcalを消費するのに必要な時間は、体重が60[kg]の人の場合で約41時間掛かることになります。
ジョギング等の有酸素運動で体脂肪の燃焼が効果的になるのは20分後位からです。
ウォーキングの長続きの骨は、週5日位にして無理をしない事と、毎日同じ時間帯に歩いて体にリズムを作る事です。最適な時間帯は昼食前です。
早朝のウォーキング、ウォーキングの速度と歩幅,消費カロリー、ウォーキングと心拍数等。
無酸素運動で使われる筋肉は速筋[白筋],有酸素運動では遅筋[赤筋]が使われます。
筋肉が増えると基礎代謝量が上がり消費エネルギーの量が多くなり痩せ易い体になります。速筋[白筋]は鍛える事によって大きくなり易い筋肉ですが、遅筋[赤筋]は速筋の様には大きくなりません。
筋肉は主にたんぱく質で構成された組織ですが、脂肪の付き易い腹筋,背筋等を毎日数回少しずつ負荷を掛ければ筋力アップします。
筋肉が1kg増えると基礎代謝量は計算では約25kcal増える事になりました。
筋肉は横紋筋(骨格筋,心筋)と平滑筋(内臓筋)に大別され、骨格筋は意志による支配なので随意筋であり多核細胞で、心筋や平滑筋は自律神経系支配の不随意筋であり単核細胞です。
運動をして切れた筋繊維は、次は切れない様に太くなうとします(超回復)。
メッツは身体活動の強さ(座って安静にしている状態1メッツの何倍に相当するか)を表す単位で、エクササイズは身体活動の量を表す単位です。
体内に酸素を取り込んで行う有酸素運動(ウォーキング等)と、瞬間的に息を止め瞬発力を使う無酸素運動(筋トレ等,糖を燃焼)があります。
有酸素運動の状態の時の心拍数は一般的には110〜150位(150を超える辺りから無酸素運動)ですが、安静時の心拍数や年齢に依り異なります。
運動してエネルギー消費すれば、短期間に何キロも体脂肪が減るわけではありません。運動して1か月で落とせる体重は精々1kg位です。
運動による効果は、筋肉増による基礎代謝量増と交感神経の働きが活発になる事が体脂肪が燃え易く太り難い体にするのと、インスリンの分泌が抑えられ体脂肪の合成が緩やかになります。
ラジオ体操等の軽い有酸素運動やストレッチなら、家事の合間や職場の休憩時間を使って室内でも簡単にできます。筋トレ等の前にもストレッチを。
怪我防止のウォーミングアップや、運動後の疲労回復や筋肉痛防止にクールダウンをしましょう。
無酸素運動後は数時間以上に亘り安静時に比べ一割ほどの代謝向上が続きます。無酸素運動後の有酸素運動が脂質代謝を上げます。
中性脂肪が分解されて血液中に放出された遊離脂肪酸はエネルギーとして使われます。
有酸素運動をする前にコーヒー等を飲んで置くとカフェインの効果で脂肪が燃焼し易い状態になります。カプサイシンの入った食事を摂ると発熱感で体が暑くなって新陳代謝も促進されます。
成長ホルモンは骨や筋肉の成長等に係るホルモンで、基礎代謝が高いと成長ホルモンも多く分泌されますが、年齢を重ねる毎に減少していきます。代謝は体内に摂取した栄養素等を変化させるエネルギー代謝や体を構成する材料にする物質代謝・新陳代謝を言います。
生活習慣
規則正しい食事と睡眠が胃腸の消化吸収やホルモンのバランスを保ちます。
遺伝による肥満体質以外にも食事,運動,睡眠等を含む生活習慣にあり、食環境等の影響も考えられます。
生活習慣を自己管理する行動療法も、食事療法[食餌療法]や運動療法と同様にダイエットには大切です。いつ,何が肥満を誘発しているのかを探り、生活習慣の見直し,改善をしなければリバウンドする事もあります。
肥満の人は比較的短命と言われますが、肥満の人ほど生活習慣病を多く発症しています。肥満そのものも長期に渡る食べ過ぎや運動不足の生活による一種の生活習慣病と言えます。
生活習慣病の多くは肥満が原因で発症しているので、肥満の改善が生活習慣病のリスクを減少することにもなります。
直した方が良い食べ方に関する、早食い,欠食,偏食,まとめ食い等悪い習慣や癖はありませんか。
間食する時にカロリーを計算して量を意識して食べるようにします。間食のカロリー摂取量の目安は150〜200kcal程度で、時間は(2〜)3時間は空け、回数も1(〜2)回位の方が良いでしょう。
チョコレートは100kcalで大体4,5個で、クッキーやビスケット類はカロリーは高目で100kcalで2〜5枚位、ガムなら1粒で3kcal位です。
夜更かしをよくする人が夜中(深夜)に夜食を食べると、翌朝になると食欲が無かったり,朝寝坊して朝食を摂る事ができなくなり、1日2食の生活パターンになる事があります。食事間隔が空くと大食いになってエネルギー摂取が過剰になり悪循環になってしまいます。
ダイエット生活を記録する為にダイエット日記を付けてみると色々気付かされます。日記は食事に関連する事が中心で、5W1H風に記録します。
体重は意識していると増え難いですから毎日計りましょう。万歩計を着けて歩数も記録するのもいいと思います。
計るだけダイエットは体重を1日2回起床直後のトイレ後と夕食直後に計り、100g単位で記入し折れ線グラフを描いて行きます。グラフの形にも肥満の原因を探し当てるヒントがあります。
歩くダイエットはウォーキングみたいに革まってするのとは違って、序でにとか,時間があるので,どうせなら,折角なので、少し遠回りして歩いてみるとかです。
家事をする事で有酸素運動にもなってエネルギーの消費にも繋がりダイエットになります。
体の一部分の筋肉に力を入れて緊張させる事により行う筋肉緊張ダイエットは時間や場所も選びませんし、特別な道具も必要ありません。
腹式呼吸ダイエットは有酸素運動と同様の効果もあります。
半身浴をする事で血行促進や発汗により代謝活動が促進されダイエット効果が得られます。
日常生活の中にも気軽に,手軽にダイエット効果を期待できる事が一杯あります。序でにするとか余分に歩いたり,小まめに動く等、意識と行動が必要です。
|